独自進化の日本、ガラパゴスなペレットストーブ業界?
国内のペレットストーブは灯油・ガスファンヒーターの排気筒を流用して開発されたため、薪ストーブより煙突代が安い!といった販売手法が幅を利かせてきました。
煙突径も欧米の80㎜に対して日本は75㎜で、先進地である欧米に倣うことなく、灯油・ガスの排気筒形状を流用してきました。
が、排気と給気がすぐ近くにあるため、風の状況によっては排気の汚れた空気が給気の燃焼用の空気として流入することがあります。
ペレットという木材を燃焼させるペレットストーブはガスや灯油と違い、排気の中に灰・煤が混じっているのです。
排気の汚れた空気が燃焼用の空気として入ってくると、燃焼された排気は酸素が少ない状態です。
酸素の少ない汚れた空気が燃焼用として使われると不完全燃焼となり、短い排気筒の中でもタールが溜まって、煙道内火災が発生してしまうことがあります。
煙道内火災が発生すると排気筒周りは高温とり、最悪の場合は火災が発生してしまうのです。
安全を買おう!
灯油・ガスファンヒーターの排気筒は汎用品であるため部品代も安く、導入するお客様側としては『安くてよかった!』となる訳ですが、果たして価格が安いというだけでいいのでしょうか?
暖房は冬季に使用するため、室内のストーブの灰掃除は行っても外部の煙突のチェックまでは行き届きません。
寒さのためチェックをすることが億劫になってしまうのです。
ですので、煙突費用をケチらず【安全を買う】といった意識でストーブ選び販売店選びをされるのがよろしいかと思います。
ヨーロッパでは屋根上が当たり前
ペレットストーブは排気ファンが付いているから煙突の立ち上げはいらない、という販売店があります。
確かに排気ファンが付いているので通常の環境では問題は起こらないかもしれません。
しかし、停電や強風・積雪で排気が上手くできなくなった場合はどうでしょう。
上記の排気⇒給気⇒排気⇒給気のショートサイクルから不完全燃焼を起こし、最悪の場合は火災に至ってしまいます。
そういったこともあり、ヨーロッパでは屋根上まで二重断熱煙突を伸ばすことが基本となっているのです。
煙突の提案で販売店の実力を測る
色々な業種の方が、エコや環境・安さ・手軽さ(薪ストーブと比較して)からペレットストーブを販売しています。
それぞれ、ペレットストーブに対する知識・理解度がバラバラなので注意が必要ですが、煙突の提案方法である程度判断出来るのではないでしょうか。
結論
薪ストーブと同様に煙突の立ち上げは必要。
ベストな立ち上げ方は二重断熱煙突で屋根上まで。
というのが当店の考え方になります。